スチールから

外装材も色々ありますが、まずはスチール外装材についてお伝えしたいと思います。
ガルバとかガルバニウムとか呼ばれている素材です。
ガルバリュウム鋼板という鉄板です。
カッコイイ呼び名がついていますが、鉄の板にアルミニュウムの含まれたメッキが表面に施されているため、昭和の頃の亜鉛メッキ鋼板に比較して、とても錆びづらい鋼板です。
前回のblogでふれた、素材自体が水を通さない無敵の外装材だと考えています。
弱点はジョイント部分
ですから、いろいろなジョイント形状が存在いており、
そのジョイント形状がそのままデザインとなって、オリジナリティーのある外観を作り出せます。

ちなみに外壁として使う場合は大きく分けて2種類あります。
A.サイディング材メーカーによって裏側にウレタンを付帯させた外壁製品
B.ガルバリウム鋼板自体を折り曲げただけで使うもの

A.サイディング材メーカーによって裏側にウレタンを付帯させた外壁製品

Aは外壁製造のメーカーによって工場で定尺加工され、サイディングとしての防火認定等も取得されており使いやすいため、住宅会社で使われているケースが多いです。

メリット

・防火認定が取得されいてるので、一般的な構造であれば制約が少ない
・窯業系サイディングと同サイズで製品化されているので、外装職人が作業しやすい。
・裏に付着させているウレタンが補強材となり運搬がしやすい。(持ち上げ時変形しずらい)

デメリット

・解体時に裏のウレタンを分別することができず、将来分別解体できない。
・開口部や切断加工部はメーカーの指定する役物で納めるため、付帯部材にかかる費用が大きい
・開口部廻りや上記部材廻りをすべてコーキング処理するため施工m長がかなり長い

B.ガルバリウム鋼板自体を折り曲げただけで使うもの

Bは屋根など他の板金工事に使うもの同様ロール状の鉄板を使用して外装材を作成するので、いろいろな形態があります。設計事務所やデザイナーが好んでつかう傾向があります。

メリット

・原板が長いため運搬が可能であればジョイント無しの長尺で施工可能(1階から2階の軒先まで継ぎ目のないシンプルな納まり)
・角スパンドレル、立平葺き、横葺き、菱葺きなど多様なデザイン
・軽い
・金属としてリサイクルが容易
・屋根防水として技術が発達してきたので、露出コーキングがほとんど無く納めることができる。

デメリット

・製品マニュアルは存在しなく、設計や職人さんの知識・経験によって防水性能に差がある可能性
・鉄板の運搬がデリケート
・防火認定に下地の条件が制限されている。
・もともと薄鋼板なので、表面が歪んで見える。

共通する特性として、鉄は外装に使われる色々な素材の中で柔らかい素材なので、ぶつかるとへこみやすいです。
ただし、変形しても穴が開いたりという余程の壊れ方をするケースは稀でへこんでも防水性能に変わりはありません。
外壁としては理想に近い性質を持っていると考えております。
また、鉄は吸水しないので窯業系(セメント系)サイディングのように寒冷地で凍害を起こす可能性がないことも共通のメリット特性です。

他の外装材と比較して、かなり軽い外装材なのでリフォームをするときなど構造体に掛かる負担が少なく、既存の外壁材に重ね貼りするケースも多いようですが、ウレタン裏貼りしてあるフォルムから家の断熱性能が上がると思い込んでいる方がいらっしゃいます、しかし基本として構造体内部の結露防止のため建物の元々の断熱材と外壁の間には空気が流通する隙間があり、いくら外壁の外側に断熱材を貼っても何も断熱しません。効果があるとすれば、鉄骨でつくられ通気層工法が必要ない構造に限られると考えられます。

外装の種類はまだ他にもございますので、次回はまた別の素材をご紹介します。

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