「古い」と「ボロい」の違い

住宅の設計をやっていて、お客様にどんな「建築材料」をお勧めするかの基準は

イイ感じに「古く」なってゆけそうか

「ボロく」なってゆくだけっぽいなぁ

どちらかを見極めて、「古く」なってゆけそうな方をお勧めしています。

ざっくりはですね、ピッカピカに新しく見えるものほど早くボロくなる傾向があると感じています。

例えばツルツルのプラスチック・ツヤツヤのペンキ(塗料)

これらは、メンテナンスだったり再処理のスパンが短くて、ほんと維持にお金かかるなぁと

見た目が変わっても性能が変わらないものは堂々とツルツルしなくなったまま使えばいいだけですが、

ツルツル・ツヤツヤにも意味がある場合が多いので、性能を維持するためにツルツル・ツヤツヤにしておかなければいけない場合が多いです。

ですから、ほおっておくと本当に「ボロく」なってしまいます。

対して、イイ感じに「古く」なってゆきそうなものって、最初からツヤが少ない・無いものが多いと思っています。

木材とかレンガとか、タイルとか時間が経つほど渋くなってゆくもの、

イイ感じに汚れてくれるものが好きです。

塗り壁の外装に窓から垂れたホコリと雨水が混ざった汚れ

これもその部分だけ注視して見れば建物全体で俯瞰するとまあまあGoodエイジングだと思うんですよね。

サッシからの雨だれを除けるためのプラスチックの部品が古くなったらどうなのかなぁ

きっとプラスチックだから半分だけ割れたり折れたりするんだろうなぁって

おそらく破損してもそのころには足場をかけてまで修理はしてもらえないんだろうなぁって

新しくて良いものもたくさんあるけれど、

なるべく、イイ感じに古くなる材料でご提案してゆこうと考えています。

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