Small is good
建築工事費が増加してくると、住宅の規模もこう言いたくなるのですが、
実は建築費に関係なく「小さいことは良いことだ」と思っているのです。
日本の家は「ウサギ小屋って言われている」という噂は、1979年にヨーロッパ共同体が発表した「対日経済戦略報告書」の中で、日本は「西欧人ならばウサギ小屋としか思えないようなところに住む仕事中毒者(ワーカホリック)の国」であると表現されていたことが出処です。
日本の家の耐久性の低さを揶揄しているという説もありますし、小さいこと説もあり、真偽はわかりませんが、どちらにしてもどうかなぁと思ってしまいます。ヨーロッパの人から見た話は置いといて、極力小さくするメリットは
- 冷暖房費を削減できる
- 冷暖房の立上り時間も早い
- 家族の密度がおのずと高まりやすい
- 移動距離が短い
- 掃除する場所が少ない
- 将来のメンテナンスの量(面積)が少ない(費用も少ない)
- やっぱり建築費や設備費がかからない
合理主義の方にとっては小さいほうが良いと思うんです。収納が少なくなるのではと思われがちですが、収納は立体的に整えるものなので、棚の作りかたの方が大切です。
収納は警察の押収品報道みたいに体育館みたいなところに平面的に並べるものではありませんよね。天井までの範囲でいかに収納を工夫するかが大切だと考えています。
隙間があるとホコリが積もるだけなんですよね。
とは言っても広い空間で開放的に過ごしたい!も大切だと思います。
家づくりは欲しい空間のバランスなので、リビングダイニングが8畳なのに寝室が10畳あるというのは、やはりバランス感に欠けていると思います。
過ごす時間に比例した広さがいいと思うんですよ。だから、子供部屋を広くすると逆に子供部屋で過ごす時間が増えてしまう。
よく自分が子供時代にお友だちを広い子供部屋に呼びたかったから、自分のお子に広い部屋を与えたいというご要望を伺うのです。もちろん広く設計しますよ!ご要望を叶える仕事なので…
リビングやダイニングなどの家族共用スペースで勉強をしている子供の学力に成果が出ているということもあるし、お子様がお友だちを呼んで家で遊ぶ時間もだいぶ少ないのではありませんか?
各所の面積を節約すると「立って半畳・寝て1畳」精神でだいぶ切り詰められるかなぁと思うんです。
だって、キャンピングカーってワクワクするでしょ!
THE日本人的感覚かもしれませんが、こんな狭い空間を上手に!って惚れません?
まぁだいぶ極端な言い方してしまいましたが、本当に必要な広さをもう一度考えてみませんか?
ちょうどよいを探したほうが案外落ち着く空間になりますよ。
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